ようこそ Project Looking Glass へ !
このドキュメントは、 Project Looking Glass 開発者リリースをすぐに動かすことを目的としています。
まずはじめに、環境の設定が必要です。 一旦環境を正しく設定されたことが確認できれば、Project Looking Glass をダウンロードしてインストールできます。
1. プラットフォームの必要条件 ハードウェアとソフトウェア
2. Project Looking Glass 環境の設定 必要なコンポーネントのダウンロードとインストール
3. Project Looking Glass 開発者リリースのインストール
4. Project Looking Glass の起動 デスクトップセッションとしての Project Looking Glass の起動
5. トラブルシューティング
6. Project Looking Glass に乗り遅れないように コンタクトを取りつづけるには!
7. おわりに
Project Looking Glass 開発環境を設定する前に、まず次の最低限の必要条件を満たしてているかを確認してください。
| コンポーネント | Linux プラットフォーム |
| オペレーティングシステム | PortageベースでインストールしたJava上で実行した時に問題があったようですが、大部分の最新のLinuxのディストリビューションで動くはずです。 Portageを使うかわりに、このガイドに従って手でリストされているすべてのコンポーネントをインストールすることを勧めます。 |
| CPU | 2 GHz 以上が望ましい |
| RAM | 512MB |
| グラフィックカード* |
OpenGL, version 1.2 以降をサポートした 3D アクセラレート機能をもつグラフィックカード 重要! 色深度が 24bit 以上必要! 色深度の設定に関しては後述する説明を参照してください テスト済みのグラフィックカード:
Project Looking Glassを他のカードで実行させるのに成功したり、特定のカードについての問題を報告したいのならば、 ディスカッションフォーラム を使って知らせてください。 |
| ディスク容量 | 350MB |
Project Looking Glass を起動する前に、いくつかの Java コンポーネントをインストールしておく必要があります。 もっとも単純な方法は、すべてのコンポーネントを下に挙げられている順にダウンロードして、インストールすることです。
注: この説明では、すべてのコンポーネントを /tmp にダウンロードしたと仮定しています。
すべてのコンポーネントをダウンロードしてから、以下の説明を読んでインストールしてください。
もしあなたが java.netに登録していなかったら、 次のようにアカウントを作成してください。
Project Looking Glass開発者リリースでは、24 bit 以上の色深度が必要です。 多くのシステムでは 16 bit の色深度がデフォルトになっていますが、 この色深度だと Project Looking Glass開発者リリースは正しく動作しません。 次のコマンドを実行すれば、現在の色深度を確認することができます。
% xdpyinfo | grep "depth of root"
depth of root window: 24 planes
もし色深度の値が 24 以下であるならば、色深度を変更する必要があります。 色深度を変更する方法はプラットフォームによって違います。 以下に示すプラットフォームごとの設定方法を参考にしてください。
多くの Linux プラットフォームは、ディスプレイの属性を設定するために XF86Configを使用しています。 このようなシステムで色深度を変更するには次のように実行します。
Project Looking Glass を動かすには 2 種類の方法があります。 一方が既存のデスクトップ環境の中でウィンドウとして動作させる方法、 他方がフルスクリーンのデスクトップとして動作させる方法です。 フルスクリーンデスクトップモードだけがネイティブで未改造の X11 アプリケーションの統合という Project Looking Glass の主要な機能をサポートしています。 Project Looking Glass が正しくインストールできたか確認する最も簡単な方法は、既存のデスクトップの中でデモを起動することです。 一度正しく動作したことを確かめたら、次にフルスクリーンで Project Looking Glass を動作させるように設定することができます。 Project Looking Glass をデスクトップウィンドウとして動作させることは、3D アプリケーションの開発とテストにはとてもいい方法です。 また、ウィンドウマネージャ (Scene Manager) の拡張にも適しています。
このモードでは Project Looking Glass セッションはデスクトップの 1 つのウィンドウとして動作します。 この方法は Project Looking Glass を起動するには一番簡単ですが、 CD Viewer といったような Project Looking Glass 3D アプリケーションだけ使用することができます。 xterm のような X11 のアプリケーションは Project Looking Glass セッションとして起動した X のセッションで動作させることができます。
もし Project Looking Glass が正しくインストールされていれば、 デスクトップの上の 1 つのウィンドウとして、ご存知の Project Looking Glass デスクトップを見ることができるはずです。
タスクバーの CD のアイコンをクリックすれば、CD Viewer がオープンします。 アプリケーションが動作するか確かめるために、 マウスを CD のスタックの上に移動させて、その CD の画像をクリックしてみてください。 その他の操作については、タスクバーの CD Viewer の左のアイコンをクリックで見ることができます。 クリックするとデモでサポートされている操作をまとめたパネルが表示されます。 一番左側のコンピュータのアイコンは xterm ウィンドウを起動させます。 この項目は X11 アプリケーションの統合をデモするためのもので、フルスクリーンモードの時だけサポートされます。 設定に関しては次章を参照してください。
このモードは Project Looking Glass をフルスクリーンで動作させることができ、 またネイティブな X11 アプリケーションを含むすべてのアプリケーションを起動することができます。 Project Looking Glass を起動する前に、まず現在の X セッションをシャットダウンしなくてはいけません。 このモードは Linux でしか使用することができません。 最終的には、このモードが LG3D を起動するための主モードになり、 Linux と Solaris システムの両方でサポートされる予定です。
注: このモードはまだ開発中です。 現状では、このモードでは少数の X11 アプリケーションしか正常に動作していません。 まだ多くのデバッグをしなくてはいけない状態にあります。 Mozilla や StarSuite、Evolution、RealPlayer、 また多くの GNOME アプリケーションなどの重要なアプリケーションを動作させるには、まだ LG3D に重大な問題が含まれています。 私たちはこれらの問題を積極的に解決しようとしています。 もし何らかの問題を発見したら、ぜひ連絡してください。
以下の説明はプラットフォームに依存しているため、お使いのプラットフォームに応じた説明に従ってください。 もしお使いのプラットフォームについての説明がない場合でも、手順は似ているはずなので、以下の説明を指針として使用して,違いを私たちにお知らせください。
JDS/SuSE 8.1 はユーザのセッションを管理するために X Display Manager (xdm) を使用しています。 Project Looking Glass を実行するためには、まず xdm を停止しなくてはなりません。 このプロセスは自動的に再起動するので、次のようにchkconfig コマンドを使用して、このサービスを停止させておく必要があります。
注:X Display Managerを再び有効にするには、root で以下のコマンドを実行し、システムを再起動してください。
# /sbin/chkconfig -a xdm
RedHat は、ユーザのセッションを管理するために GNOME Display Manager (gdm) を使用しています。 gdm を無効にする必要はなく、次のように単に gdm が有効にならないより低いランレベルに変更するだけです。
# /sbin/init 5
注: GNOME Display Manager を再起動するためには、 以下のコマンドを root でコンソールから実行してください。
# /sbin/init 5
Fedra Core 3 の 64 bit バージョンで Project Looking Glass を走らせるためには、他のディストリビューションとは違ういくつかの変更が必要です。 この手続きを行うためには、32 bit の Linux システムと Linux 用の 32 bit の X11 モジュールにアクセスする必要があります。
コンソールから、(X セッションではなく) Project Looking Glass デスクトップセッションを起動するためには、次のように実行します。
Project Looking Glass デスクトップを探検して、 3D を用いたデスクトップでのユーザ体験を拡大する新しい方法を考えはじめてみてください。 開発する準備が整ったら、Project Looking Glass の開発に関する情報が記述されている Project Looking Glass 開発者ガイド をご覧ください。
no core pointer
この問題は RedHat Fedra Care 2 で発生し、また他の設定でも同様に発生するかもしれません。 (sgiunchi による) 回避方法を次に示しました (root で実行してください):
# ln -s /etc/X11/xorg.conf /etc/X11/XF86Config-4
長期的にみて正しい修復方法は、lg3d-core に含まれている X11 リリースをアップグレードすることです。 現在は Xorg 6.7 プリリリースですが、最新の Xorg 安定リリースにアップグレードする必要があります。
Exception in thread "main" java.lang.UnsatisfiedLinkError: /usr/java/jdk1.5.0/jre/lib/i386/libj3dcore-ogl.so:
/usr/java/jdk1.5.0/jre/lib/i386/libj3dcore-ogl.so: symbol glMultiDrawArraysEXT, version LIBGL not defined in file libGL.so.1 with link time referenceこのエラーは glMultiDrawArraysEXT 拡張をサポートしていない ATI デバイスドライバで発生します。 問題を解決するには Direct Rendering Open Source (DRI) プロジェクトからドライバを入手して、Radeonデバイスドライバを置き換えます。 ダイレクトレンダリングドライバのインストールする解説については ATI Radeon 用の DRI ドライバのインストール を参照してください。
注: 最新の Mesa ライブラリのために libGL.so をアップグレードしても、この問題は解決できません。
pkill: 27863 - Operation not permitted
java.rmi.server.ExportException: Port already in use: 1099; nested exception is:
java.net.BindException: Address already in use...
このメッセージは rmiregistry プロセスがすでに起動しており、 lg3d-dev が新しいインスタンスを起動できないことを示しています。 これが発生する代表的な例は rmiregistry プロセスが root によって起動され、 lg3d-dev を root 以外のユーザが起動した場合です。 この問題に対する対処法は rmiregistry の root インスタンスを停止させることです。 これには、root になり、プロセスを停止させます:
% su root
Password: root のパスワード
# pkill rmiregistry
# exit
これで、Project Looking Glass を起動させるために、root 以外のユーザが lg3d-dev コマンドを実行することができます。
Fatal Server error: Cannot establish any listening sockets
以下のエラーメッセージは lg3d-session を使用して Project Looking Glass を起動したときに表示されます:
_XSERVTransSocketUNIXCreateListener: ...SocketCreateListener() failed
_XSERVTransMakeAllCOTSServerListeners: server already running
Fatal server error:
Cannot establish any listening sockets - Make sure an X server
isn't already runningまず、lg3d-session を起動したディスプレイで、 他の X11 セッションが走っていないか確かめてください。 次に、前回のセッション作成された /tmp/.X11-unix/X0 が残っていないかを確認してください。 問題を解消するためには、このファイルを削除してから lg3d-session を再起動してください。
スクリーンの更新が非常に遅い場合
これは普通グラフィックアクセラレーションが正しく設定されていないことを意味しています。 はじめに次の項目を確認してください。
- X11 セッションにおいて glxinfo コマンドを実行して、 direct rendering の値が Yes であることを確認してください。 また、OpenGL を参照して、お使いのグラフィックカードのデバイスドライバが OpenGL をサポートしているかを確認してください。
- NVIDIA のカードの場合は、xdpyinfo を実行して、 GLX もしくは NVIDIA-GLX があるかどうかを確認してください。
もしこれらのプロパティがなければ、適切なデバイスドライバがインストールされていないか、3D が有効になっていない状態にあります。 お使いのグラフィックカードのベンダの Web サイトを見て、3D/OpenGL をサポートしているデバイスドライバのインストールと設定を行ってください。
- X サーバのログファイル /var/log/XFree86.0.log をチェックして、 エラーメッセージがないか、どのドライバがロードされているかを確認してください。
libGL error: failed to open DRM: operation not permitted
(このエラーは lg3d-dev を走らせているときに発生します)
もし 3D アクセラレーションが使用できるにもかかわらず Project Looking Glass が非常に遅い場合には、 コンソールに以下のメッセージが表示されていないかを確認してください。
libGL error: failed to open DRM: Operation not permitted
libGL error: reverting to (slow) indirect renderingこのメッセージはあなたのアカウントが DRI (Direct Rendering Infrastructure) を使用する権限を持っていないことを意味します。 Direct Rendering が root にしか使用できないケースがあるようです。 この問題は RedHat にだけ起こり、JDS/SuSE では発生していません。 もしこの問題が発生したら、 XFree86Config もしくは XF86Config ファイルの DRI のパーミッションを変更する必要があります:
Section "DRI"
Group "video"
Mode 0666
EndSection
また、/etc/security/console.perms の <dri> プロファイルを、次に示すように 0600 から 0666 に変更します。
<xconsole> 0600 <dri> 0666 rootもし、NVIDIA のカードを使用しているならば、 /dev/nvidia* のパーミッションを次に示すように 0666 に変更します。
# chmod a+rw /dev/nvidia*VM の外側のネイティブコードで予想外の例外が発生している場合
3D アクセラレーションが使用されていることを確認しているにもかかわらず、 Project Looking Glass が次のようなメッセージで終了してしまう次のような場合には、
An unexpected exception has been detected in native code outside the VM.
Unexpected Signal : 11 occurred at PC=0x0
Function=[Unknown.]
Library=(N/A)
例外のメッセージの中に次のような項目があるかチェックしてみてください。
<addr-range> r-xp 00000000 03:05 61763 /usr/lib/GL/libGL.so.1.3.mesasoft
<addr-range> rw-p 001b4000 03:05 61763 /usr/lib/GL/libGL.so.1.3.mesasoftもしあるならば、MESA のソフトウェア OpenGL ライブラリがインストールされています。 (rpm のような) ディストリビューションのパッケージツールを使用してこれらのライブラリを削除します。 次に、root になって /usr/lib ディレクトリへ移動し、 以下のようなシンボリックリンクが存在し、かつ正しい OpenGL ライブラリを指しているかどうかをチェックしてください。 シンボリックリンクは次に示すような形式になっているはずです (ここで x と y は数字になります)。
libGLcore.so.1 -> libGLcore.so.1.x
libGL.so -> libGL.so.x
libGLU.so -> libGLU.so.x.y.zもしリンクが正しくなければ、root になってリンクを作成してください。 たとえば、libGLU.so.1 ファイルがあるにもかかわらず、 libGLU.so へのリンクがない場合は、 次のようにリンクを作成します。
# ln -s /usr/lib/libGLU.so.1 /usr/lib/libGLU.soそれぞれの存在しないリンクに対して、これを繰り返してください。
NVIDIA のドライバのロードに失敗する場合
ドライバ初期化の失敗に対しては、次のようにいくつかの理由が考えられます:
- NVIDIA のドライバが linux.*bigmem 用にコンパイルされています。 もし、お使いの Linux システムに 2 つのイメージ (bigmem と linux*up) があるとすれば、 bigmem の方をお使いください。 bigmem を使用しないとドライバのロードに失敗してしまいます。
- NVIDIA のドライバはビデオカードに割り付けられた IRQ を探索します。 この値は OS がブートする前に BIOS で割り付けられるはずですが、 BIOS によってはこれを使用不可にしてしまうようです。 もし必要ならば、再び使用可能にしてください。
- 詳しくは NVIDIA driver installation instructions とリリースノートを参照してください。
参考:
Project Looking Glass Developer's Release Notes
現時点での課題と障害に関するその他の情報は lg3d-core の プロジェクト ツール> 課題追跡 にあります。 課題と障害の検索をすることができるので、障害を見つけるのに役立つはずです。
Project Looking Glass プロジェクトは進化し続けます。 Project Looking Glass の開発に乗り遅れないようにする最適な方法は、 Project Looking Glass のメーリングリストに登録することです。 https://lg3d.dev.java.net/ のサイドバーの プロジェクト ツール セクションの メーリングリスト をクリックしてください。 何種類かのメーリングリストがあるので、興味の度合いにより選択してください。
Project Looking Glass プロジェクトに参加して頂いてありがとうございます。 私たちは、この胸躍るような新しいデスクトップの経験に関するあなたの貢献をお待ちしています。
Project Looking Glass 開発チーム
参考:
Project Looking Glass開発者リリースノート
Project Looking Glass 開発者ガイド
3DデスクトップProject
Looking Glassのデバイスドライバのインストールと設定
$Revision: 1.14 $ $Date: 2005/04/13 20:00:54 $ (英語版 Revision: 1.26)